2017年 第二問
(三)「いかなりけることならむ」とは、誰が何についてどのように思っているのか、説明せよ。
「右近はほの気色見けり。」
の直後だから、当然主語は右近という読み方は危険です。
きちんと敬語を確認しましょう。
傍線部直後の「今に心得がたく思ひける。」
には、敬語が使われてません。
この問題文を通じて、右近(亡き夕顔の女房)だけ敬語が使われてませんね。
ですから、「誰が」は「右近が」になります。
このように、敬語の有無で主体を識別するのは、古文読解の基本です。
しっかり、頭にいれておきましょう。
では、「今に心得がたく思ひける」は、どんな意味になるでしょうか。
心得=理解する。事情をのみこむ。
これは、現代語にもありますから、わかりますよね。
それに「がたく」がくっついているわけですから、
心得がたく=理解しがたく
となります。
つまり、「右近には理解しがたかった」のです。
何が?理解しがたかったのでしょうか?
右近が光源氏と玉鬘の手紙のやり取りを仲介していることを考慮すると、
光源氏と玉鬘の関係
が理解しがたかったのではないかと考えられますね。
玉鬘は、光源氏の養女ですが、
リード文に、「光源氏に思慕の情を寄せられて困惑する」
とあるように、恋愛関係にあるわけです。
それはもちろん右近には伝えてないのですが、
手紙のやり取りを仲介するうちに、これは父娘の関係ではないなと感じとったのでしょう。
現実でもそういう関係は空気でわかっちゃったりしますよね。笑
では、品詞分解です。
いかなり=形容動詞 ナリ活用 連用形
ける=過去の助動詞「けり」 連体形
こと=名詞
なら=断定の助動詞「なり」 未然形
む=推量の助動詞「む」 終止形
ですから、
いかなりけることならむ=どのようだったのだろう
という意味になります。
とういうことで、解答例は、
右近が、光源氏と玉鬘の関係について、どのようだったのだろうと理解しがたく思っている。
になります。
注意点として、
傍線部の直後に、「今に心得がたく思ひける」とあるわけですから、
「理解しがたい」とか「不審に思う」といった内容が入ってないと減点になります。
