東大過去問演習を通じて、東大漢文の攻略法を考えてみます。
東大漢文合格点までの最短ルートは、
〇「文脈で学ぶ 漢文句形とキーワード」原安宏著
で句形・語彙力・背景・漢文の考え方等をインプットしながら、
東大過去問でアウトプットです。
これを繰り返すだけで合格点はいけます。
尚、学校で漢文の句形練習をやらない人には、
日栄社「2週間完成 漢文 初級編」をお勧めしておきます。
今日は、2017年の第三問です。
話の流れは把握しやすかったですね。
東大漢文は内容がつかみやすい問題が比較的多いですが、設問が簡単という訳ではありません。
設問
(一)傍線部をa・b・cを現代語訳せよ。
傍線部a 神於虎
まずは書き下してみましょう。
はい、ここで「於」が比較を表す置き字だとわからなかった人、句形の知識不足です。
手持ちの句形問題集を1周してください。(笑)
当然、本番でわからない句形が出ることもありますが、
その時は、あきらめずに本文に似たような表現がないか探してみましょう。
たとえば、「神」の読み方がわからない場合、さがしてみると、
同じ行の上の方に「神なるに」と送り仮名が書かれていますし、
「於」も三行目に「尚於龍」があり、「龍より」と書かれていますから、
「あ、比較だ!」と気づくはずです。
それらをふまえて、傍線部aを含む一文を書き下してみると、
龍は固より虎より神なるなり。
となります。
傍線部だけだと、
虎より神なる
ですね。なぜ最後の「也=なり」まで傍線がないのかはよくわかりません。(笑)
これを現代語訳せよ。という問題ですが、「虎より」の部分はそのままですから、
「神なる」をどう現代語訳するかがポイントです。
「神様である」はもちろん× (笑)
これは「しんなる」と読みます。
漢文の語彙力は古文より弱いのが普通ですから、語感が働きにくい分、漢文の現代語訳は古文よりも文脈に即してアレンジする力が求められます。
文章の内容はすぐつかめましたよね。
猫<虎<龍<雲<風<塀<鼠<猫
という比較で落ちがついてます。
この文脈をふまえて答案を作成すると、
解答例1:虎より優れている
ぐらいがぴったりですね。
優劣をつけて比較しているわけですから、「すばらしい」よりも「優れている」です。
もう一歩進めて、本文ではそれぞれの比較が
「〇〇が~という点で〇〇より優れている」
となっていることを踏まえて付け足すと、
解答例2:虎より霊力があって優れている
になります。これなら満点でしょう。
もちろん、合格点なら解答例1で十分です。
解説を聞くと、なんだその程度かと思うかもしれませんが、
自力で解答導くのは結構大変ですよね。
たとえば「神」という単語から連想して安易に「神々しい」のように訳してしまうと、
文脈をまったく踏まえてないことになり、0点でしょう。
